カーナビでルート探索できないという問題に直面していませんか?
カーナビでルート探索ができないのはなぜか、ルートボタンが表示されないのはなぜかといった基本的な疑問から、カロッツェリアナビで検索できない、名称検索できない、あるいはカーナビのルートがおかしいと感じるケースまで、原因は様々です。
特にホンダのGathersナビでルート検索できない、または日産のカーナビで特定操作ができないなど、ホンダカーナビのルート検索ができない原因を具体的に知りたい方もいるでしょう。
この記事では、これらの問題を解決するための具体的な対処法を分かりやすく解説します。
カーナビ ルート探索できない時の共通原因
- カーナビでルート探索ができないのはなぜ?
- ルートボタンが表示されないのはなぜか?
- 名称検索できない場合のチェック項目
- カーナビのルートがおかしい時の見直し点
- カロッツェリアナビで検索できない時の対処
カーナビでルート探索ができないのはなぜ?

カーナビがルート探索に失敗する際には、「経路探索に失敗しました」や「行き先につながる道路が見つからない」といったエラーメッセージが表示されることが多くあります。
これはナビの故障を疑う前に、まず確認すべきいくつかの共通した原因が考えられます。
最も一般的な原因は、出発地または目的地周辺に、ナビが車両で通行可能と判断する道路が存在しないケースです。
これは、物理的に道がない場合だけでなく、ナビに収録されている地図データが古く、新しい道が反映されていなかったり、逆に閉鎖された道がまだ存在していると認識されていたりする場合も含まれます。
ルート探索に失敗する主な原因
- 通行不可能なエリアの設定:山間部の林道や登山道、私有地内の道路、一般車両の進入が法令で禁止されている港湾地域の貨物ターミナルなどを出発地や目的地に厳密に設定している。
- 交通規制による影響:指定した日時において、ルート上で時間帯による夜間通行止め、季節的な冬季通行止め、あるいは工事や自然災害による通行止め区間が存在し、迂回できるルートも見つからない。
- 通信状況の悪化:リアルタイムの交通情報などを取得してルートを探索する通信ナビ(ハイブリッドナビやスマートフォンアプリ)の場合、トンネル内や山間部などで通信が途切れると探索に失敗することがあります。
- GPSの測位不良:高層ビル街や山間部などGPSの電波が受信しにくい場所にいると、現在地が実際の位置から大きくずれ、通行不能な場所にいるとシステムに誤認識される場合があります。
これらの要因に心当たりがないか、まずは冷静に確認してみてください。
多くの場合、目的地を少しだけ主要な公道上にずらして設定し直したり、電波状況の良い場所に移動してから再度試したりするだけで、問題は解決します。
ルートボタンが表示されないのはなぜか?

目的地を設定しようとしても、肝心の「ルート」ボタンや目的地設定に関するメニューボタンが画面に表示されず、操作ができないことがあります。
これはナビの故障ではなく、ナビゲーションシステムの表示モードが「オーディオ操作モード」などに切り替わっていることが原因である場合がほとんどです。
近年の多くのカーナビは、一つの画面でナビゲーションとオーディオ(音楽、ラジオなど)の両方を操作するため、画面下部の操作パネルが「ナビ操作モード」と「オーディオ操作モード」に切り替えられるようになっています。
オーディオ操作モードが選択されている間は、音楽の再生や選曲に関するボタンが優先的に表示され、ルート関連のボタンは非表示になります。
ナビ操作モードへの切り替え方法
お使いの機種によって操作は異なりますが、一般的には画面下部に表示されている操作スイッチの左端にある「切換」ボタンや、再生中のオーディオ情報(曲名など)が表示されている部分をタッチすることでモードが切り替わります。
操作パネルの表示が変わり、消えていた「ルート」ボタンや「目的地」ボタンが表示されるはずです。
何度かボタンを押してモードを循環させる必要がある機種もありますので、一度お試しください。
普段オーディオ操作をメインで使っていると、このモード切替機能の存在に気づきにくいことがあります。
ルート設定ができない時は、まず画面の表示モードを確認する癖をつけると良いでしょう。
名称検索できない場合のチェック項目

住所や電話番号では目的地を検索できるのに、「施設名」や「ジャンル」などのフリーワードで検索しようとするとボタンがグレーアウトして押せなかったり、文字入力画面が表示されなかったりする場合があります。
この問題は、車両の安全機能が正常に作動していることによるものです。
道路交通法では、運転中のナビゲーション画面の注視・操作が禁止されています。
これを受け、多くの純正ナビや市販ナビには、ドライバーの安全を確保するため、運転中の操作に制限をかける機能が搭載されています。
特に、複雑な文字入力が必要となる名称検索は、車両が走行中であると判断すると利用できないようにロックされるのが一般的です。
安全な場所に停車し、パーキングブレーキを
この機能制限を解除するには、まず車を安全な場所に完全に停車させてください。
しかし、信号待ちなどの停車だけでは解除されない場合があります。
それでも解決しない場合は、シフトレバーを「パーキング(P)」に入れ、パーキングブレーキ(サイドブレーキ)を確実にかける必要があります。
ナビゲーションシステムは、車速センサーの信号だけでなく、パーキングブレーキの信号も検知しており、この両方の条件が満たされないと、一部機能のロックを解除しない仕様になっていることが多いのです。
「停車しているのに操作できない」と感じた場合は、パーキングブレーキがしっかりかかっているかを再度確認してみてください。
これは故障ではなく、ドライバーの安全を守るための重要な仕様です。
カーナビのルートがおかしい時の見直し点

「いつも使っている便利な道があるのに、わざわざ遠回りなルートを案内される」「明らかに不自然な細い道を指示される」など、カーナビが示すルートに疑問を感じることもあります。
これは、ナビに設定されているルート探索条件や、過去の走行履歴を記憶するルート学習機能が影響している可能性があります。
多くのナビには、ドライバーが実際に走行したルートを記憶し、それを次回の案内に反映させる「ルート学習」機能が備わっています。
しかし、この機能が意図通りに働くにはいくつかの条件があります。
ルート学習しない主な条件 | 説明 |
---|---|
目的地まで案内させていない | 途中で案内を中断せず、目的地に到着して「案内を終了します」というアナウンスが流れるまで使用することが学習の前提となります。 |
細い道(細街路)が含まれている | 安全上の配慮から、多くのナビは道幅が5.5m未満の細街路を積極的に学習・案内しない傾向があります。(自宅周辺を除く) |
渋滞回避ルートを走行した | VICS情報などに基づいて一時的に選択された渋滞回避ルートは、恒久的に最適なルートとは判断されず、学習対象外となる場合があります。 |
もし特定のルートをナビに学習させたい場合は、ナビの設定で学習機能がオンになっていることを確認した上で、何度か最後までそのルートを走行してみる必要がありますね。
それでもルートが変わらない場合は、探索条件の設定が原因かもしれません。
ナビの設定メニュー内にある「ルート探索条件」を確認し、「一般道優先」「有料道路優先」「距離優先」などの設定が、ご自身の意図するものになっているかを見直しましょう。
また、「フェリー航路を使う」といった特殊な設定がオンになっていると、予期せぬルートが表示される原因になることもあります。
カロッツェリアナビで検索できない時の対処

市販カーナビゲーション市場で高い人気と信頼を誇るパイオニアの「カロッツェリア(Carrozzeria)」シリーズ。
多機能で使いやすい一方、「急にルート探索ができなくなった」「目的地が検索結果に出てこない」といったトラブルに遭遇することもあります。
しかし、その多くは故障ではなく、簡単な設定の見直しや操作方法の確認で解決可能です。
特に「付近にルート探索対象道路がありません」というエラーメッセージが表示される場合は、これから解説するポイントを確認してみてください。
主な原因とチェックポイント
カロッツェリアナビで検索やルート探索ができない場合、主に以下の3つの原因が考えられます。
▼考えられる3つの主な原因
- 目的地の設定位置が不正確
- 安全のための操作制限が作動している
- 地図データが古い
それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。
原因1:目的地の設定位置が不正確
「付近にルート探索対象道路がありません」というエラーの最も一般的な原因は、設定した目的地(ピン)が、ナビが認識する「道路上」からわずかにずれていることです。特に、大きな商業施設や公園、新しい分譲地などを目的地に設定した場合に発生しやすくなります。
- 具体例:大型ショッピングモールの駐車場を指定したつもりが、実際には建物の真上にピンが設定されてしまい、公道からのルートが見つからずエラーになる。
この場合、ナビは目的地へ到達できるルートを見つけられないため、探索を断念してしまいます。
原因2:安全のための操作制限が作動している
前述の通り、走行中に特定の操作をできなくする安全機能は、カロッツェリアナビにも搭載されています。車両が走行中、あるいは完全に停車していない(パーキングブレーキがかかっていない)と判断されると、文字入力が必要な名称検索などの機能がグレーアウトして利用できません。
原因3:地図データが古い
開業したばかりの新しい施設や、近年開通した道路が目的地の場合、お使いのナビに収録されている地図データが古いと、そもそもデータベースに情報が存在しないため検索結果に表示されません。同様に、新しい道路が地図にないと、最短ルートがあるにも関わらず遠回りなルートを案内される原因にもなります。
具体的な対処法ステップ
上記の原因を踏まえ、以下の対処法を順番に試してみてください。
▼対処法ステップ
- 目的地の設定をやり直す
地図画面を最大限まで拡大し、目的地のピンが道路から外れていないか確認します。もしズレている場合は、施設の入口に近い「公道上」に手動でピンを打ち直してみてください。また、施設名で検索できない場合は、「住所検索」や「電話番号検索」で試すのも有効な手段です。 - 車両を完全に停車させ、パーキングブレーキをかける
名称検索などができない場合は、安全な場所に車を停め、シフトレバーを「パーキング」に入れ、パーキングブレーキをしっかりと引いてから再度操作をお試しください。 - 地図データを更新する
新しい施設や道路を利用することが多い場合は、地図データの更新を検討しましょう。カロッツェリアナビには、更新データをパソコン経由でダウンロードできる「マップチャージ」というサービスがあります。定期的な更新で、常に最新の道路情報に基づいた快適なルート探索が可能になります。 - ナビ本体を再起動(リセット)する
上記の方法でも解決しない場合、システムの一時的な不具合の可能性があります。一度車両のエンジンを切り、数分待ってから再始動することで、ナビ本体が再起動され、問題が解消されることがあります。多くのモデルには、非常に小さいリセットボタンも備わっていますが、これを押すと設定の一部が初期化される可能性があるため、最終手段として考えましょう。
これらの対処法を試しても症状が改善しない場合は、配線の問題や本体の故障も考えられますので、購入した販売店や専門業者に相談することをお勧めします。
メーカー別に見るカーナビがルート探索できない問題
- ホンダのカーナビでよくある質問
- ホンダカーナビでルート検索できない原因
- Gathersナビでルート検索できない場合
- 日産のカーナビで確認すべき設定
- カーナビでルート探索できない問題の総まとめ
ホンダのカーナビでよくある質問

ホンダ車の純正ナビゲーションシステム、特にディーラーオプションとして長年多くのユーザーに支持されている「Gathers(ギャザズ)」シリーズ。
このナビをお使いの方から、「昨日までは問題なく使えていたのに、今日になったら急にルート探索ができなくなった」というお問い合わせが非常に多く寄せられています。
もちろん、電子機器である以上、ナビ本体の物理的な故障の可能性もゼロではありません。
しかし、特に古いモデルでこのような症状が突然発生した場合、その原因は故障ではなく、ナビが利用している外部の通信環境が大きく変化したことによる仕様上の問題であるケースがほとんどです。
キーとなるのは「インターナビ(internavi)」
この問題の中心にあるのが、ホンダ独自の通信サービスである「インターナビ(internavi)」です。
インターナビは、単に内蔵された地図データでルートを案内するだけでなく、専用の通信機器を通じてサーバーと通信し、リアルタイムの交通情報や過去の走行データを基に、より精度の高い最適なルート(インターナビルート)を探索する高機能なシステムです。
多くのGathersナビでは、この「インターナビルート」が標準の探索方法として設定されています。
そのため、何らかの理由でナビとサーバーとの通信ができなくなると、ルート探索そのものが実行できなくなってしまうのです。
▼「急にルート探索できなくなった」主な原因
- 通信サービスの終了:ナビに搭載されている通信機が使用していた3G回線サービスが終了し、インターナビサーバーに接続できなくなった。(これが最も多い原因です)
- 設定の不整合:通信を伴う「インターナビルート」が設定されているが、何らかの理由で通信ができない状態にある。
- VICS情報の受信不良:一部の旧モデルにおいて、交通情報を取得するFM-VICSの読み込みに失敗し、システムが一時的に不安定になる。
つまり、「ナビが壊れた」のではなく、「ナビが情報を取得しに行くための道が閉鎖されてしまった」と考えると分かりやすいかもしれません。
次のセクションでは、この問題の核心である具体的な原因と、誰でも簡単に行える対処法を詳しく解説していきます。
ホンダカーナビでルート検索できない原因

近年のホンダカーナビでルート検索ができなくなる最も特有で widespread な原因として、インターナビが利用していた3G通信サービスの終了が挙げられます。
通信事業者であるソフトバンクが2024年4月15日をもって3Gサービスを終了したことに伴い、古い3G通信機を搭載したインターナビ対応車は、インターナビリンクを利用する全ての機能(インターナビルート探索、気象情報表示、オペレーターサービスなど)が利用できなくなりました。
3Gサービス終了の影響をチェック
お使いのナビが、ルート探索のデフォルト設定で通信を前提とした「インターナビルート」を使う設定になっていると、通信ができなくなったために目的地を設定してもルート案内が開始されません。
これは故障ではなく、通信環境の変化による仕様上の問題です。対象となる可能性があるのは、主に2019年以前に生産された車両やナビモデルです。
ご自身のナビが対象かどうかは、Hondaのインターナビ公式サイトで詳細を確認できます。
もう一つの原因として、一部の旧モデルでは、FM多重放送で交通情報を取得する「FM VICS」の受信状態が不安定な場合に、情報を正常に読み込めずルート探索がフリーズしてしまうという不具合も報告されていました。
この場合、ナビの設定でFM VICSの利用を一時的にオフにすることで改善する可能性があります。
Gathersナビでルート検索できない場合

前述の通り、お使いのGathersナビでルート探索ができなくなった場合、まずは3G通信サービスの終了が影響していないかを疑うのが最も確実です。
もしサービス終了の対象車両であった場合、ナビ本体は故障していません。
ルート探索の条件設定を、通信を必要としない「カーナビ本体機能のルート探索」に変更することで、通常のナビゲーション機能(ナビに内蔵された地図データに基づくルート案内)は引き続き利用可能です。
具体的な対処法は、ナビのモデルによって若干異なりますが、基本的には以下の手順で設定を変更します。
インターナビ設定の変更手順(一例)
- ナビの「internavi設定」画面を開きます。(メニュー → 設定 などからアクセス)
- 「ルート案内時連動取得」や「情報取得設定」といった項目を探します。
- これらの設定を「取得しない」または「オフ」に変更します。
この設定変更により、ナビが通信を試みなくなり、カーナビ本体の地図情報だけを使ったルート探索が可能になります。
ただし、この状態ではリアルタイムの渋滞情報などは反映されなくなります。
もし通信機能を復活させたい場合は、お近くのホンダディーラーで有償または無償(対象モデルによります)の4G通信機へのアップグレードを申し込む必要があります。
日産のカーナビで確認すべき設定

日産車の純正ナビで「目的地を設定したいのに、住所入力や施設名検索のボタンが押せない」「メニューがグレーアウトしている」という場合、その原因のほとんどはドライバーの安全を守るための操作制限機能が働いていることです。
特に、画面を注視したり、複雑な文字入力が必要になったりする操作は、車両が走行している間は実行できないように設計されています。
車を完全に停車させてもこれらの操作ができない場合は、パーキングブレーキ(サイドブレーキ)が正しくかかっているかを再度確認してください。
日産のナビゲーションシステムは、車両が停車しており(車速信号がゼロ)、かつパーキングブレーキがかかっている(パーキングブレーキ信号がオン)状態でないと、全てのナビゲーション操作を許可しない仕様になっているモデルが多く存在します。
信号待ちなどの短い停車時間では、安全上パーキングブレーキまで操作することは少ないため、「停車中なのに操作できない」と勘違いしやすいポイントですね。
まずは慌てず、安全な場所に車を停め、シフトレバーをパーキングに入れ、しっかりとパーキングブレーキをかけてから再度試してみてください。
また、近年のモデルではスマートフォンアプリ「NissanConnect サービス アプリ」との連携機能「Door to Door ナビ」が搭載されています。
もしアプリから送信した目的地がナビに反映されないといった問題がある場合は、アプリ側の設定や、ナビ本体でのNissanConnectサービスのID・パスワード設定が正しく行われているかも併せて確認しましょう。