ドライブの時間を豊かにしてくれるApple CarPlay。
しかし、お使いの楽天ミュージックがCarPlayに対応しているか気になっていませんか。
この記事では、CarPlayと楽天ミュージックの連携に関するあらゆる疑問にお答えします。
楽天ミュージックはCarPlayに対応していますか?という問いへの明確な答えから、現状では画面での楽天ミュージックの操作はできないという事実、そして楽天ミュージックの欠点は何ですか?という点まで掘り下げます。
また、音だけならBluetooth経由で聴けるという代替策や、そもそもCarPlayに対応している音楽アプリは何かについても詳しく解説。
今後のアップデートに期待しつつ、今すぐできる最適な方法を見つけていきましょう。
CarPlayで楽天ミュージックを使う現状と課題
- 楽天ミュージックはCarPlayに対応していますか?
- 公式サイトが示すCarPlayの対応状況
- 画面での楽天ミュージックの操作はできない
- 音だけならBluetooth経由で聴ける
- CarPlay非対応が楽天ミュージックの欠点か?
楽天ミュージックはCarPlayに対応していますか?

まず結論から申し上げますと、2025年現在、楽天ミュージックはApple CarPlayのインターフェースに完全対応していません。
Apple CarPlayは、iPhoneの機能を車のダッシュボード画面で安全に操作するための優れたシステムです。
Appleの公式サイトによると、多くの自動車メーカーが対応しており、対応アプリであればカーナビ画面に最適化されたインターフェースが表示されます。
多くのユーザーは、この便利な機能を楽天ミュージックでも利用できると期待していますが、残念ながら現状ではその期待に応えられていません。
具体的には、カーナビ画面に楽天ミュージックのアイコンが表示され、タッチ操作でプレイリストを選んだり、曲を検索したりする機能は利用できない状態です。
そのため、他の対応アプリと同じような使い勝手を想像してiPhoneを車に接続しても、アプリ一覧にアイコンが表示されず、戸惑ってしまうかもしれません。
ただし、「音声が全く聴けない」というわけではなく、CarPlayのシステムを介さない限定的な方法で車内再生自体は可能です。
この後のセクションで、その具体的な方法と、なぜ完全対応に至っていないのか、その背景について詳しく解説していきます。
重要な注意点:CarPlayの画面上で楽天ミュージックを直接操作することはできません。
楽曲の選択などでスマートフォン本体を操作する必要がある場合は、必ず安全な場所に停車してから行ってください。
運転中のスマートフォン操作は法律で固く禁じられています。
公式サイトが示すCarPlayの対応状況

この未対応の状況は、ユーザー間の噂や憶測ではなく、楽天ミュージックの運営元が公式に発表している情報です。
公式サイトのヘルプセンター内、「よくある質問」のページでは、CarPlayおよびAndroid Autoへの対応について、次のように明確に記載されています。
Android Auto/CarPlay共に現状は対応しておらず、順次対応予定となります。
対応開始時期が確定しましたら改めてお知らせいたします。(参照:楽天ミュージック 公式ヘルプ)
このように、サービス提供元自身がCarPlayに未対応であることを認めており、同時に将来的な対応を予定しているという前向きな姿勢も示しています。
ソフトウェア開発の世界で「順次対応予定」という言葉は、具体的なタイムラインが未定であることを意味する場合が多いですが、少なくともユーザーからの要望が多い機能として認識され、開発のロードマップに含まれている可能性は高いと考えられます。
公式が「対応予定」と言及しているのは、希望が持てますね。
ただ、具体的な時期がわからない以上、現状は「いつか対応されたら嬉しい」くらいの気持ちで待つのが良さそうです。
画面での楽天ミュージックの操作はできない

前述の通り、楽天ミュージックはCarPlayに正式対応していないため、カーナビやディスプレイオーディオの画面上でのアプリケーション操作は一切できません。
これは、CarPlayの安全基準や設計思想に深く関わっています。
CarPlay対応アプリは、運転中でも安全に操作できるよう、アイコンや文字が大きく表示され、機能がシンプルに制限された専用のインターフェースを提供する必要があります。
楽天ミュージックはこの専用インターフェースを持たないため、CarPlayのシステム上でアプリとして認識されないのです。
具体的に行えない操作
- アイコン表示:CarPlayのホーム画面に並ぶアプリ一覧に、楽天ミュージックのアイコンが表示されません。
- ブラウズ機能:カーナビのタッチ画面で、ライブラリ内のプレイリストやアルバム、アーティスト一覧などを表示して選ぶことができません。
- 検索機能:画面上のキーボードや音声認識(Siri)を使って、聴きたい曲名やアーティスト名を検索することができません。
- 詳細な再生操作:再生、一時停止、曲送り/曲戻しといった基本的な操作以外(リピートやシャッフルの設定など)は画面上で行えません。
これらの操作を行いたい場合、スマートフォンのロックを解除し、楽天ミュージックアプリを直接操作する必要があります。
しかし、この行為は運転中には絶対に行うべきではありません。
道路交通法では、運転中のスマートフォンの操作(画面の注視を含む)は厳しく禁止されています。(参照:e-Gov法令検索 道路交通法 第七十一条)
音だけならBluetooth経由で聴ける

では、どうすれば楽天ミュージックを安全に車内で楽しめるのでしょうか。
最も簡単で普及している方法は、CarPlayとは別に、iPhoneとカーオーディオシステムをBluetoothで直接接続することです。
これはCarPlayの高度な連携機能を利用するのではなく、iPhoneの音声をワイヤレスで車のスピーカーに転送する、いわゆる「Bluetoothオーディオ」という基本的な機能です。
現在市販されているほとんどのカーナビやディスプレイオーディオは、この機能に対応しています。
Bluetooth接続の基本的な流れ
- iPhoneの設定:「設定」アプリを開き、「Bluetooth」をタップしてスイッチをオンにします。
- 車の設定:カーナビやオーディオの「設定」メニューから「Bluetooth設定」や「機器登録」などを選択し、ペアリング待機モードにします。(操作方法は車種により異なります)
- ペアリング:iPhoneの画面に車のオーディオシステムの名前(例:「CAR MULTIMEDIA」など)が表示されたら、それをタップします。確認番号が表示されたら、画面の指示に従い承認します。
- 再生準備:ペアリングが完了したら、カーオーディオの入力ソース(音源)を「Bluetooth」や「BT AUDIO」に切り替えます。
一度この設定を完了させれば、次回以降は車に乗り込むと自動的にiPhoneが接続される車種がほとんどで、非常に便利です。
この方法を使えば、楽天ミュージックアプリで再生した音楽は、すべて車のスピーカーからクリアな音質で流れます。
ただし、忘れてはならないのは、楽曲の選択、プレイリストの変更、音量調整以外の操作は、すべて手元のiPhone本体で行う必要があるという点です。
CarPlay非対応が楽天ミュージックの欠点か?

楽天ミュージックは、楽天の各種サービスとの連携による独自の経済圏を強みとしています。
しかし、車での利用を重視するユーザーにとって、CarPlayに完全対応していない現状は、他の主要サービスと比較した際に明確な欠点と言わざるを得ません。
特に、運転の安全性と利便性を高めるためにCarPlay対応の車種やカーナビを選んだユーザーにとっては、そのエコシステムを最大限に活用できないため、サービスの魅力が半減してしまう可能性があります。
メリット | デメリット |
---|---|
✓ 楽天ポイントが貯まる・使える | ✗ CarPlayに完全対応していない |
✓ 楽天カード/モバイル会員向けの割引プランがある | ✗ カーナビ画面での直接操作ができない |
✓ オフライン再生で通信量を節約できる | ✗ 運転中の楽曲変更が安全に行えない |
✓ 9,000万曲以上の豊富な楽曲数 | ✗ 他の対応アプリに比べ利便性で劣る |
このように、楽天ユーザーにとっては金銭的なメリットが大きい一方で、運転中の利便性という点では大きな課題を抱えています。
どちらを優先するかは、ユーザーのライフスタイルや価値観によって判断が分かれるところでしょう。
CarPlay 楽天ミュージック非対応時の代替策
- CarPlayに対応している音楽アプリは?
- Apple MusicやAmazon Musicとの比較
- Bluetooth接続が最も現実的な方法
- 自動再生は現状では難しい
- 今後のアップデートに期待
- まとめ:CarPlayと楽天ミュージックの現状
CarPlayに対応している音楽アプリは?

楽天ミュージックがCarPlayに未対応である一方、世の中の主要な音楽ストリーミングサービスの多くは、すでに対応を完了しています。
もしカーナビ画面でのスムーズな操作性を最優先事項とするならば、これらの代替アプリへの乗り換えを検討することが最も直接的な解決策となります。
現在、日本国内で利用でき、CarPlayで快適に操作可能な代表的な音楽アプリは以下の通りです。
アプリ名 | 特徴 | 月額料金(個人) | CarPlayでの強み |
---|---|---|---|
Apple Music | Apple純正ならではの完璧な統合性。ロスレス・ハイレゾ音源も提供。 | 1,080円 | Siriとの連携が最もスムーズで、音声操作の精度が高い。 |
Amazon Music | プライム会員特典が強力。Unlimitedプランではハイレゾ音源も豊富。 | 1,080円 (プライム会員は割引あり) | プライム会員なら追加料金なしで利用開始できる手軽さ。 |
Spotify | 優れたレコメンド機能と豊富なプレイリスト。広告付きの無料プランもある。 | 980円 | 無料プランでもCarPlayで利用可能(機能制限あり)。 |
YouTube Music | 公式音源のほか、ライブ映像やカバー曲などYouTubeならではの音源も再生可能。 | 1,080円 | 動画の音声だけをバックグラウンド再生できる点がユニーク。 |
AWA | サイバーエージェントとエイベックスによる国産サービス。邦楽に強い。 | 980円 | 日本のユーザーに向けた独自のプレイリストや特集が豊富。 |
これらのアプリは、いずれもCarPlay接続時にカーナビ画面に専用アイコンが表示され、タッチ操作やSiriによる音声コントロールに最適化されています。
無料お試し期間を設けているサービスも多いので、実際に使い勝手を試してみてから乗り換えを判断するのが良いでしょう。
Apple MusicやAmazon Musicとの比較

CarPlay対応アプリの中でも、特にiPhoneユーザーにとって選択肢となりやすいのが、Apple MusicとAmazon Musicです。
それぞれの特徴をもう少し深く比較してみましょう。
Apple Musicの強み:完璧なエコシステム
iPhoneを開発したAppleの純正サービスであるため、CarPlayとの連携は他のどのアプリよりもシームレスです。
「Hey Siri、Apple Musicで最新のヒット曲を再生して」といった自然な言葉での音声コマンドも、ほぼ間違いなく意図通りに動作します。
iOSがアップデートされるたびに機能が最適化されるため、長期的な安定性や将来性を重視するなら、これ以上ない選択肢と言えます。
また、空間オーディオやロスレスオーディオといった高音質技術にもいち早く対応しています。
Amazon Musicの強み:プライム会員とのシナジー
Amazonプライム会員であれば、追加料金なしで1億曲がシャッフル再生で楽しめる「Amazon Music Prime」が自動的に付帯するのが最大の魅力です。
完全オンデマンド再生や高音質を求める場合は有料の「Unlimited」プランが必要ですが、まずは気軽に試せるエントリーポイントが用意されているのは大きなアドバンテージです。
CarPlay上での操作性も良好で、普段からAmazonを多用するユーザーにとっては、音楽もAmazonのエコシステムにまとめることで管理がしやすくなります。
選ぶ基準はシンプルです。
「最高の安定性とSiri連携」を求めるならApple Music、「プライム会員特典とコストパフォーマンス」を重視するならAmazon Musicが、それぞれ有力な候補となるでしょう。
Bluetooth接続が最も現実的な方法

様々な代替案を検討してもなお、「楽天ポイント経済圏から離れたくない」「楽天ミュージックを使い続けたい」と考えるユーザーは少なくないはずです。
その場合、やはり現時点での最も現実的で、誰でも簡単に実行できる解決策は、Bluetooth接続を最大限に活用することになります。
前述の通り、この方法はCarPlayのアプリケーション層を介さず、iPhoneの音声出力を直接車のオーディオシステムに送るものです。
これにより、カーナビ画面ではGoogleマップやYahoo!カーナビといったCarPlay対応の地図アプリを全画面表示させながら、音楽はバックグラウンドで楽天ミュージックを再生する、という「ながら利用」が可能になります。
Bluetooth非対応の車でも諦めないで!
もしお使いの車にBluetooth機能が搭載されていない、あるいは接続が不安定な場合でも、カーアクセサリーを追加することで解決できます。
- FMトランスミッター:シガーソケットに挿し、iPhoneとBluetoothで接続。再生した音楽をFM電波で飛ばし、車のFMラジオで受信します。最も手軽な方法の一つです。
- AUX端子用Bluetoothレシーバー:車にAUX端子(イヤホンジャック)があれば、そこにこのレシーバーを接続します。FMトランスミッターよりもノイズが少なく、音質面で有利な場合が多いです。
これらの製品はカー用品店やオンラインストアで数千円程度から購入できるため、古い車種にお乗りの方でも手軽にワイヤレス環境を構築できます。
自動再生は現状では難しい

車に乗り込んでエンジンをかけると、前回聴いていた曲の続きが自動で再生される。
この便利な「自動再生機能」を期待する方も多いでしょう。
しかし、残念ながら楽天ミュージックでは、この完全な自動再生を実現するのは難しいのが現状です。
この問題の主な理由は2つあります。
- アプリ側の仕様:楽天ミュージックのアプリ内に、「Bluetoothデバイスに接続されたら自動で再生を開始する」という設定項目が存在しません。
- OS側の制約:iPhoneの「ショートカット」アプリのオートメーション機能を使えば、「車のBluetoothに接続されたら、楽天ミュージックアプリを起動する」という設定は可能です。しかし、セキュリティ上の理由から、OSがアプリの「再生ボタン」を自動で押す動作には制限があり、多くの場合ユーザーの最終的な操作が必要となります。
結果として、「アプリを開くところまで」は自動化できても、音楽を流し始めるには手動で再生ボタンを押すひと手間が必要です。
これは完全な自動再生とは言えず、今後のアプリ側の対応が待たれる部分です。
今後のアップデートに期待

この記事で繰り返し触れてきたように、楽天ミュージックの公式サイトではCarPlayへの「順次対応予定」が明言されています。
これは単なる社交辞令ではなく、開発チームがCarPlay対応を重要な課題として認識している証左と言えるでしょう。
具体的なスケジュールは不明ですが、将来的にはCarPlayに正式対応する可能性は非常に高いと見ています。
国内の競合他社がすでに対応を済ませている中、楽天ミュージックがこのまま未対応であり続けるとは考えにくいからです。楽天ユーザーとしては、気長に吉報を待ちたいですね。
もしCarPlayへの正式対応が実現すれば、楽天ミュージックの利便性は飛躍的に向上し、車で利用する際の最大の弱点は解消されます。
それまでの間は、この記事で紹介したBluetooth接続などの方法を賢く活用し、楽天ポイントを貯めながらサービスを使い続けていくのが最善の策と言えるでしょう。